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西郷隆盛その生涯

#日本史 #歴史 #西郷隆盛
不破俊輔『西郷隆盛その生涯』(明日香出版社、2017年)は西郷隆盛の伝記である。淡々と記述されるが、時代背景や社会情勢も説明される。島津斉彬の存在が大きかった。志士を主役にした歴史小説では志士が自発的に活躍したように描かれるが、西郷隆盛の最初は斉彬の指示で動いていた。斉彬が長生きしたら幕末の歴史はどうなっていたか気になる。
逆に島津久光とは合わない。久光が斉彬に比べて劣るとされるが、久光と西郷隆盛の対立では久光の方が正しいこともあった。むしろ、西郷隆盛が感情的に反発している面があった。西郷隆盛には聖人君子のように論じられる傾向があるが、本書の面白いところは思い込みや好き嫌い、ストレスなどの人間臭さを描いているところにある。
禁門の変の前に薩摩藩の評判が悪かった理由として、国内の綿と茶が高騰していたが、薩摩藩の密貿易が原因と思われていたことがある(131頁)。何が影響するか分からない。
西郷隆盛は経済政策では農本主義的な評価がされるが、近代化を敵視するものではなく、自由主義的な側面もあった。この点でも大久保利通のような官僚主導経済と対立する。土建国家に見られるように官僚主導経済は現代日本でも問題である。
最後に西南戦争であるが、熊本鎮台を落とせず、逆に政府軍に鹿児島を攻められたことが打撃であった。攻めることと守ること、どちらも不十分であった。
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