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ソロモンの偽証3

#ミステリ #書評 #小説
宮部みゆき『ソロモンの偽証』文庫版3巻は、真実を明らかにするための学校内裁判が始まる。真実を明らかにするために裁判するという発想が面白い。皆が同じ方向に一致団結して進むという特殊日本的集団主義ではない。弁護人側や検察側など各々が異なる役割を果たして真実を見つけようとする。
一方で次々と事件が起きた2巻と比べると迫力の低下は否めない。ジャーナリストが登場し、真剣に社会悪を糾弾しようとした2巻に比べると中学生中心の物語であり、所詮は裁判ごっことの見方も出てくる。
幼稚な裁判ごっこにしない要素として非常に大人びた新キャラクターが登場する。彼は裁判に深みを与える意味のあるキャラクターであるが、中学生離れしたキャラクターが降ってわいたように登場することは御都合主義にも感じる。
2巻と比べた物足りなさとして、視点人物が優等生中心になっていることもある。ルサンチマンを抱えたキャラクターの内面を描く生々しさが乏しくなった。
藤野は学校の考える優等生のレールから外れたかもしれないが、ヤンキーの気持ちを考えようとする点は金八先生的な意味の優等生である。ヤンキーとは向き合うのに、ヤンキーにいじめられていた少女は後回しにされる点に世の中の不公正を感じる。
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林田力Twitterまとめ 2017/12/12 [林田力hayariki]


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